雪うさぎ日記

お気に入りのモノや本、趣味のことなど何でもありの雑記帳ブログです。気ままに更新

今年最初の買い物は、(なべかまの値段①)

その昔、自分がまだ中学生だった頃
家に高価なお鍋のセットを売りに来た人がいた。
家族みんなで説明を受けた。
生意気盛りだったわたしは、その説明におかしいところはないか、あら探しに躍起になっていた。あれこれ質問するわたしに、お鍋売りの人は一つ一つ丁寧に返答してくれて

「お嬢ちゃん、そんな変な物じゃないんですよ」とかなんとか…

わたしは黙るしかなかった。そこへ母の一言

「とても良いものだけど、お鍋に10万円も出せない」

わたしは妙に納得した。そうかそうなのか、そうだよね、鍋買うのに10万円も出せないよね。昭和の時代の話です。記憶はそこまでだった。

 

今ならわかる。今ならその鍋の良さがわかって、10万円出して買うかもしれない。

 

長年愛用していた無水鍋と圧力鍋が古くなり、買い替えたいと思っていた。どちらも結婚祝いに頂いた物で、すごく便利に使っていた。もう30年ほど。どちらも表面がアルミ製なので、今時の表面がステンレスの物にしたかった。

無水鍋は表面がでこぼこになり、圧力鍋はおもりが壊れ(別の圧力鍋のおもりを代用)パッキンも茶色くダメになっているのを、無理やり使っていた。製造中止になってもう何年(何十年?)にもなっている型で、消耗品も既になかった。

 

数万円単位の高価なお鍋たちなので、ここはネットで調べに調べ、値段とともに深いため息をつく日が続いた。お鍋はやはり使い勝手が一番。手になじむものが欲しい。店頭で手に取って確かめてから買いたい。でも、通販のみとか、近くに売っているお店がないとか。う~ん。

似たような商品で確かめてみようと百貨店(どうでもいいことだが、百貨店と書こうかデパートと書こうか迷った)の日用品売り場に行ってみた。

 

真剣に欲しいと思っていると、買い物の神様が降りてきてくれる。

 

あった、ありましたよ。「これこれ、わたしが探していたのは」っていうのが、割引価格で売られていた。

廃盤になったシリーズだからお買い得価格になっていたのだ。それでも2万円台。
どうしよう。いくら安くても廃盤商品なら後々部品も手に入らなくなるわけで、、、今更2万円も出して、廃盤商品を買うのか?どうせ買うなら高くても現行シリーズが良いのじゃないか?どっちにしても何万も出して鍋買うんだし、、、迷う。

 


 

結局買いました。大きめの両手鍋ふたつ。

迷いに迷って年を越してしまったが、それは「わたしのお鍋」だったらしく、同じ値段のまま売り場にあった。初売りの日だったから、お正月用の特売品に場所を奪われ、目立たない上の方の棚に置かれていた。買い物にも縁があると思う。大きさの違う二つの鍋。現品限りのその品をエイヤッとふたつとも買った。合わせて4万6千円ちょっと。

 

今年最初の買い物は無水鍋。鍋なのに、単なる鍋なのに、決断力のいる大きな買い物だった。